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クオークモデル

我々の目に見える身近な身体のレベルから、自然の階段をどんどん降りていこう。

分子・原子のレベルへ、原子核や電子のレベルへ、そして陽子、中性子、中間子などからなる素粒子のレベルへ。

それより下に、つぎの階層があるのだろうか。

1970年代中頃ぐらいまで、ものすごく激しい論戦があった。

物質の階層構造は素粒子のレベルでストップすると考えたのはアメリカの物理学者G・チユウ。素粒子の下にはもはや、これ以上階層、いわば階級がないという意味で、その理論を「核民主主義」と呼ぶ。

彼は各素粒子が自分自身を含みながら、いくつかの素粒子から、お互いの間に矛盾のないように構成されるような、そんな理論を作ろうとした。

それに対し、ハイゼンベルクと湯川秀樹は自然の階段をもう一段、降りようと足をのばした。

そこに階段があるか、どうかわからないが、あると予想し、足を降ろしていったのだ。

さらに過激ともいえるもくろみが、坂田昌一の「無限階層論」である。

坂田は物質階層は限りなく存在し、自然の階段は限りなく下へ、下へ続いていくと考えた。

ちょっと怖いようなイメージですね。長い階段を降りていくとき、これがずーっと続いたら、さぞ怖いだろうな、と思っちゃう口なんです。

昔の人の地獄恐怖というのは、こんなのだろうなぁ。

この降りる恐怖というのは、原子から原子核へ降りて原子爆弾になったんだから、まんざら不条理とも思えないんですが、ね。

核民主主義と坂田モデル派との対立抗争は、日本ではイデオロギー色の強いものになった。

坂田モデル派は、新しい物質要素を導入しようとする革新派。それを拒否する保守派が、核民主主義派。

毛沢東が坂田モデルに同調し、中国の物理学者たちは「層子」モデルを作った。しかし、坂田モデルの改良は、層子モデルではなく、アメリカのM・ゲルマンとツヴァイクがそれぞれ独立に提唱したクオークモデルによってつくられた。

クォーク・モデルによると、陽子や中性子などのハドロン(陽子や中性子など、原子核の中の粒子)は、三つのクォークから構成され、中間子は二つのクオークから構成される。

しかし、クォークに対しては懐疑的な風潮が根強かった。

クォーク自体がどんなカの法則下にあるかが明らかになっておらず、そもそも、観測にまったくひっかからない存在なんてへんだよなぁの気特がぬぐわれなかったのだ。

ところが、1969年、アメリカのスタンフォードにある大型加速器を使って、高速に加速した電子を陽子に衝突させる実験で、すっかり風向きが変わった。

陽子の激しいがたつきから、陽子の内部に粒々が3個あるようだってことになった。それこそ、クォークだぞ!である。

だが、とても不思議な現象がクォークには起きている。クオークが陽子の中で自由に運動しているのに、なぜか外には出てこないのか、である。

なぜか。ひとつのアイデアは「袋(バッグ)モデル」。

陽子が袋のような構造で、クォークは袋の中では自由に動けるが、袋からは出られない、とする。

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