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危機!中流崩壊の現実

(週刊SPA! 2018年1月2日)

2017年11月7日、日経平均株価がパプル崩埃後の約25年ぶりに吏新。「戦後3番目に長い好景気」などと盛んに好況感が喧伝されている。だが、その恩恵に与っているのは大企業の正社員、投資家、売手市場の新卒ばかり。

一方、就臓氷河期世代は、一向に上がる気配がない給料とは裏腹に、リストラ、介護などのリスクだけが忍び寄る。こうした現状を踏まえ、社会学者の山川呂弘氏は「就職氷河期の中でなんとか正社を確保した年代にも、今後多くの脱落者が現れ、中流と下流の生存競争が巻き起こる」と警告する。

「最も大きなリスクは親や子供といった家族のリスククです。まず親に関しては、70年代生まれ以前の世代は面倒を見る兄弟が多い』、『親も長生きしない』、『経済的な余裕がある』といった有形無形のセーフティネットがありました。しかし、中流には経済的余裕がなく、核家族化も進んでおり、親に資産がなければ共倒れするか切り捨てるかしか道がない。

また子供に関しても、今は生涯未婚率が約4分の1、離婚が約3分の1ですから、バラサイトシングル化して家計圧迫の危険と隣り合わせです」親の資産や子供の自立といった家族のリスクは、自己責任では解決不能な側面を持つ。だからこそ近い将来、一定数の中流が下流へ転落し、格差が固定化すると川田氏は指摘する。

さらに15年の流行語大代にもノミネートされた「下流老人」の生みの親である藤川孝典氏は「1億総老後崩壊は10年代生まれ正社員から始まっている」と語る。「最も大きな懸念は社会福祉の薄化でしょう。例えば年金支給額は『マクロ経済スライド』といって、その都度社会情勢(人口減少余命など)によって保険料や支給額が変動します。そのネガティブな煽りが本格的に直撃し始める世代。

年金生活など夢のまた夢で、医療代や介護代などの負担増と合わさって、現在すでに赤字の老後世帯よりも、かなり低い水準の生活を強いられるのは明白です」

サラリーマンいじめとも揶揄される来年度の税制改正を見てもわかるとおり、不況とそれに伴う社会負担増の矢面に常に立たされてきた70年代生まれの正社員にとって、多少の好景気では、状況は何も好転しないのだ。

「下流の急上昇」で中流の幸福度が激減

このようにすでに下流転落の崖っぷちに立つ年代生まれだが、仮に生活を保てたとしても、「今度は下流からの突き上げが待っている」とは経済学者の飯Ill泰之氏。

「メガパンクの大規模リストラのように、AI化が進めば真つ先に不必要となるのがルーティンのデスクワーク。一方、AIで置き換えられないのが肉体労働。つまり、今後は平凡なホワイトカラーの給料が下がり、現場仕事などプルーカラーの給料が上がる。

『真面にコッコツ働いてきた』と自負していても、そのコッコツこそがA1の得意分野なわけです。

当然、昇給、昇進はなく、誰からも期待されず、収入面でもブルーカラーとほとんど変わらない水準になる。必死に中流を維持してきたプライドは粉砕され、『なんのために頑張ってきたんだ』と人生の幸福度は損なわれていきます」

もはや格差問題は、正社貝中流、非正規下流という単純な二元論で片付けられる話ではなくなった。誰もが当事者たり得る中流崩壊の現実とその要因について、次頁より詳しく検証していこう。

要因1 日本型雇用慣行

終身雇用のコストが上がる一方の現役世代

「40代・年収500ガ円以上正社員」と聞けば中流なのイメージが強い。が、「近い将来、会社員の多くが中流を雑持できない」と語るのは人乎コンサルタントの城繁幸氏。

「来年以降、正社員の可処分所得はさらに減っていきます。最近注目の保育所新設、教育費無償化のコストはじめ、取りやすい正社貝の社会保険料にターゲットを定めているからです」

社会保険や税の受益と負担の関係を記した図だが、40代から負担のほうが受益額を上回る試算となっている。さらにこの世代が割を食う理由を「終身雇用のコスト」と城氏が説明する。

「大半の会社人は労働法で雇用が守られる代償を目に見えないコストとして会社に支払い、給与から天引きされています。定年まで勤め上げればペイできるという事になりますが、年功序列の賃金カープを形成するため、70年生まれより下の世代は、働いた分に見合った給料が支払われていないのが現状です」

城氏によると、終身雇用のコストは時代によって変動し、現在はコスト過多だという。「90年代までは経済が伸ぴていたので企業も気前よく貨金を上げていた。しかし、今後の日本経済は右肩下がりが予想されている。20年代生まれの会社員は今、高給取りで働かない50代の給料を補填しつつも、自分がその立場になった頃には会社が痩せ細って同じ高給をもらえる保証はない。終身雇用のコストは上がる一方です」

その証拠と言わんばかりに、平均貯蓄額は減少。特に40代以降は借入額が貯蓄領を上回っている。世知辛いが、見渡せ
ば周りの正社貝も同じ状況。つまり、柑対的にはふ中流を維持できるのではないか。

「確かにサラリーマン全体で見ると中流のまま。しかし終身雇用のコストが下げ止まりする今、地盤沈下は否めません。それどころか、優秀な40代のエンジニアが大手企業から派遣社員に転職した途端、年収が500万円アップしたとい
う例もあります。これまで自分の給料が、いかに終身雇用のコストで低く抑えられていたかを痛感したはずです」

城氏はこれまでの終身雇用のコストをなんちゃって失業保険と例える。保険といえば聞こえはいいが、実態はすでに破綻しているようで……。

「束芝やシャープの例もあります。大企業でもいつつぶれるかわからず何かあれば会社は容赦なくコストカットする。ペイできないどころか、高いコストを払ってまで守った終身雇用がなかったことになる状況は大いにありえますよ」

残念ながら、会社にしがみつけば勝ち逃げできる状況は、とっくに終わっていたようだ。

雇用の固定化で生じる同業種格差の理不尽

人は就職活動の失敗を何年背負わされるんでしょうかね……

従業且30人の弱小ソフト開発会社のチーフSE・根津良彦さん(40歳・年収450万円)はそううなだれる。都内中堅私大の理工学部出身で、プログラミングに興味があった根津さん。新卒時はIT関連会社を30社以上受けたが全滅。卒業後も就職活動を続けた結呆、現在の会社にしか引っかからなかったという。「人社当時、上司から『ウチは大手と違って会社は小さいけど、そのぶん自分の働きが会社の業績に及ぼす影愕をリアルに実感できる』

と言われたんです。が、結局やっている仕事は大手の孫日け。10年以上フル稼働を続けても、給料は微増だから泣けてきます」

同じSEという職種。能力に差はなくても、川の上流にいるか下流にいるかで、「給料は2倍近い開きがある」というから切ない。日本政府が掲げる働き方改革のなかには同一労働同一賃金の実現というスローガンがある。が、現実には根津さんのような中小と大手の賃金格差は歴然としてある。

また、一部上場の同業大手でも収入差があることは、一目瞭然だ。「業界的には職務内容で給料を決める職務給が一般的ですが、日本企業においては職能給が一般的です。つまり就臓ではなく就社なので、会社によって貨金に差が出るのは仕方がないという現実があります。また、新卒一括採用という言葉に代表されるように、日本のサラリーマンのキャリア決定権は弱く流動的でない。特に転職先を見つけるのが難しいアラフォー世代はそれが顕著と言えるでしょう」( 前出の城氏)

氷河期時代の厳しい就職活動を勝ち抜いた東芝社貝が会社倒産の危機に直面するなど、自分自身ではどうにもできない事態に陥るのも日本型雇用慣行の弊害。キャリアの固定化が、格差固定の一因ともなっていたのだ。


要因2 固定費圧迫

貯金のできない住宅ローンは下流転落リスクを招く!

年収600万円。加えて妻のバート代が年に約100万円。10年前、神奈川県のペッドタウンに3LDKの建売住宅を購入した金子さん。

バッと見はぷ出世おじさんだが、実際は貯金額が100万円を切り、不安が絶えない日々だという。「子供は中3の息子と小6の娘です。2年前、妻が息子を『高校からは私立に通わせる』と言った頃からおかしくなりました。大学までの教育費は積み立てもろくにできていないのが現状でしたから」

奥さんのバート代はそっくりそのまま子供の教行貨に消えていく。「半年前から自分で家計簿を付け始めました。69歳まで毎月払い続ける住宅ローンが13万円。生命保険代が夫婦で6万円、光熱費が3万円、携帯が家族で3万円、車の税金やガソリン代が……と計9万すると、大した贄沢していないのに、キレイに収支はプラマイゼロ。『あ、これ以上支出したら死んじゃうんだ』と悟りました」

完済するのは78歳月14万円の住宅ローン

新卒後、大手OA企業を皮切りに転戦を繰り返してきた安藤さん。6社目となる現在の教科販売会社に営業職として入社したのは、今から5年前のこと。

「人社当時の給料は額面で40万円でしたが、業績悪化で給料がジワジワと下がり始め、現在は30万円。これ以上
下がることはないという思いと希望を込めて、昨年、都内に3800万円の新築マンションを鵬入したんです」

頭金は500万円、毎月のローン支払額は14万円(管理賣込み)になる。現在、奥さんも契約社員として食品メーカーに勤務して月に20万円ほど稼ぐという。

だが、月14万円の住宅ローンと12万円の生活費は夫が出すことになっている。「つまり最低でも月に26万円は稼がないと、自分が自由に使えるお金がないということなんです。手取りが25万円くらいですから、今は自分のへそくりを切り崩して生活していますよ」

夫婦で老後のことを話すと暗い気持ちなるという。なにせ住宅ローンの完済する78織まで、貯金できる見込みがないのだ。両者に共通するのが住宅ローンによる固定費の圧迫。

「『持ち家は資産、賃貸はムダ費』とばかりに住宅ローンを組む夫婦がいますが、貯金もできずに住宅ローンを組んでは破綻します。貨貸は家賃の安い所に引っ越すなど、リスク回避の側面もありますが、持ち家はそう簡単に手放すことができません。持ち家よりも貯金を念頭に資産形成を考えましょう」

今後、住宅ローンの金利が上がる可能性も考えると、中流サラリーマンの持ち家購入はリスクの火種でしかないのかもしれない。


リストラに母親の介護……不測の事態で中流から没落

現在は人並みの収入を得ていたとしても、それが3年先、5年先も保証されているとは限らない。特に40代のサラリーマンであれば、業績悪化によるリストラは決して他人事ではないはずだ。

中古市販売店従業員の山崎さんは、4年前に精密機器の部品を作る会社を早期退職。取引先のメーカーの業績悪化の煽りを受けたことによる事実上のリス
トラだった。「当時、経営的にマズい状況なのは知っていましたが、まさか自分が人員整理の対象になっているとは思いませんでした。部長に呼ぴ出されたときも最初は昇進の内示かと勘違いしたくらいですから」

退職金は平期退戦の上積み分を含めて1300万円と中小企菜にしてはもらえたほうだったが、住宅ローンの前倒し返済などに充てて一瞬で消えてしまったそうだ。「なんとか今の会社に正社員として雇ってもらいましたが、仕事が決まるまでは辞めてから半年かかりました。年収も550万円から400万円に大幅ダウン。大学受験を控えた子供に『家計的に大学は厳しい。奨学金にしてくれ』と言わなきゃならなかったのがつらかった。自分がもはや中流ですらないと改めて気づかされた瞬間でした」

ただし、リストラ組の同僚のなかでは「自分はまだ恵まれているほう」だと話す。「当時リストラされた40~50代の社貝10人のうち、正社員として再
就職できたのは私を含めて3人。残りは今も契約社員やパイトです」有効求人倍率は1.5倍を超えて売り手市場といわれているが、アラフォー以上の人間にとっては必ずしもそうではないようだ。

「まったく同感です。私も中流から没落したままで這い上がるチャンスさえも掴めずにいます」そう語るのは元機械メーカー社員の佐藤さん。専門学校卒業後、仕事一筋で頑張っていたが37歳で退社。理由は両親の介設だった。

「父親を直ぐに亡くし、親戚とも疎遠。ひとりっ子で頼る兄妹もいませんし、に世話をされるのを様がったので。その母は3年前に亡くなり、それから再就職を目指しましたが介護に充てた空白の5年間が響いたようで書類選考すら通らない状況でした」そこで正社員を諦め、両親の介護中からやっていた警備員のアルパイトに専念。週5日働いて手取り月収は約20万円という。「40代フリーターなんて思いませんでした(苦笑)。実は、会社を辞めるとき、彼女がいましたが母の介護を理由に別れてしまったんです。それがなければ仕事も続け、家庭を築けたかもしれません。母さえいなければ… と何度も思いましたね。5年間の介設生活で会社員時代の貯金も尽き、今は老後に向けての蓄えもないのですから」

今の社会は中流からひとたぴ落ちれば、這い上がることすらできない。これが現実なのだ。


就職氷河期だった大学生も今や40代。当時、就活に失敗して派遺社員など非正規雇用で働く者が続出したが、それが原
因で下流中年となった者も多い。「大学時代、就活は拓銀(北海道拓殖銀行)経営破綻の影孵もあり、就職浪人で1年留年しても1社も内定がもらえませんでした。振り返ると、あそこでつまずいたのが人生転落の始まりでした」

そう吐き捨てるように話すのは、地元札幌の食品工場で契約社員として働くIさん。年収はわずか240万円。大卒の40代にしてはあまりにさぴしい稼ぎだ。「正社員になりたくて何度も仕事を探しましたが派遺社員が職歴として評価してもらえす、まった<相手にしてもらえませんでした。唯一、29歳のときに正社貝として採川されたことがありますが、そ
こは地主にマンションやアパート建設を持ち掛ける不動産の飛ぴ込み営業の会社。景気の悪い北海道で契約を取るのは大変で、上司からの毎日の叱責などもあって精神的に参ってしまい、結局1年半で辞めてしまいました」

その後、再ぴ派造社員に戻り、38歳で正社員登用ありという部分に期待して今の食品工場で働き始めたが、4年たった今も契約社員のままだという。

「最後のチャンスだと思ったのですが、まったくそういう話はないので諦めています。今は非正規雇用でも構わないからこの仕事にしがみつくだけという気持ちです。ただ、工場の規模縮小の策があり、真っ先に切られるのは私のような契約社員でしょうからそれが不安ですね」もはや非正規社員でもそこにしがみつくしかないのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 


近年、引きこもりやニートが社会問題となっているが、生活を両親に依存している時点でもはや彼らは中流とは呼べない。

「確かに、そうですよね……。でも、社会復帰したいという気持ちはあっても抜け出せないんです」

大学卒後の22年間で仕事をしていたのは、新卒で入った印刷会社での3年間と32戴のときに勤めていた町工場での2か月だけ。それ以外は実家に引きこもり、バソコンやゲームなどをして部屋にこもるという生活を続けている。

「最初に勤めた会社でパワハラに遭い、会社で働くのが怖くなってしまったんです。メールやチャットなら晋通にやりとりできますが、会話は苦手で、周りからバカにされると思うと怖くて。

4年ほど前からはウェプライターの仕事をして月3万~4万円を稼いでますが、それも在宅ワークで仕事の依頼もすべてメール。社会復帰のきっかけになればと始め、実際にある会社から契約社目の話をいただいたのですが、泣く泣く断りました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


結局、いまだに年金暮ら
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今も昔もワーキングホリデーや放浪旅行に出る若者は多いが、その後の人生に苦戦するケースも珍しくない。元パックパッカーの黒沢さんは、「後悔はない」と言うが40代で居酒屋アルバイトという現状は否定のしようがない。

「外の世界を自分の目で見たくて大学卒業後は就職せず、ワーキングホリデーでオーストラリアに1年滞在していました。その後は半年~1年旅をしては、旅費を稼ぐために住み込みの期間従業員として働く生活を15年続けていました。当時はこんな生活を一生続けられたらと本気で考えていました」

だが、就職や結婚、マイホーム購入と地に足のついた人生を送る友人たちを見て、次第に不安を感じるようになったという。

「当時30代後半で焦って仕事を探しましたが、ある企業の面接官からは『世の中舐めてるの? 君が旅行を楽しんでいた問、みんな汗水流して必死に働いていたんだよ』と言われ、今さらながら自分の廿さに気つかされました」

そこで新たな目標として掲げたのはなんとゲストハウスの経営。「民泊プームになっているくらいですから需要は絶対ありますし、これなら自分の旅人としての経験を生かせると思ったんです」

現在は旅先で知り合った同棲中の彼女とその目標に向けて、バイトして資金を貯めているとか。「昔の旅仲間も応援してくれています。ただ、親父からは『今までマトモに働いてこなかったのに、思いつきでうまくいくほど甘くない』と大反対されましたけどね」

確かに、父親の言う通りのような気がするが……。

 

 

 

 

 

 


年収1000万円。フレーヤーも属するクラスタによっては最底辺に

「大学の友人と比べたら、恵まれてると思います。ただ、僕のいる階層では劣等感しかありません」そう語るのは大手広店代理店に勤め、年収1200万円を稼ぐ水谷さん。白金台の高級タワーマンションに住み、週未には六本木、西麻布で丸の内OLやモデル女子との合コンに明けくれる、絵に描いたような港区おじさんだ。「可処分所得が月50万円を超えると、欲しいものはほぽ我慢せずに手に入れることができます。ただ、僕が足を運ぶ場所にはベンチャー社長やら外銀で年収3000万円稼ぐヤツとか、労働意欲を根こそぎ奪うようなモンスターがゴロゴロいます。会話は車、時計、マイル、そして愛人
の話がメイン。負けじと張り合って年会貨15万円のダイナースのカードを持ちましたが、合コン後に強制参加のお会計カードシャッフルで負けて80万円近く支払ったときには、作り笑頻を崩さないようにするので粕いつばいでした」

年収でも貯金はほぼゼロ。他の社長は既婚持ちだが、水谷さんは「結婚したらこの隋級で一緒に遊ぺない」と独身を貫く。クラスタの中で最も低収入の人間が最も不幸という格差の好例だ。

大金は人を変える……準富裕層の葛藤とは

平均年収でも貯金がある人はどうか。4歳と7歳の2児の父である関さんは5年前、一代で会社を築いた父の遺産を相続。税引き後の金額は7000万円だった。

金融資産金5000万円以上は上位7.9%に分類される準冨裕層だ。学生時代から『小遣いはパイトで稼げ』が口癖の父ですから、これまで金銭的な援助を受けたことはなく、妻も承知していました。が、降って湧いたような大金に人が変わってしまったのです」

「もっと家のことと子供の教育に力を入れたい」と妻は勝手に会社を退職し、毎日のように不動産サイトをチェックしてはプレゼン。音を上げたOOさんは、世田谷の新興住宅地にある戸建て住宅を、5000万円現金一括で鵬入した。「場所柄、業主婦が多くて私立中学への進学率は8割近い。僕だけの年収じゃ確実に赤字なのに、『家があるから平気』と取り合いません。ご近所は大企業のサラリーマンばかりで、それに合わせてランチやテニスサークルなど浪賣もすごい。昔は質索で働き者のいい女性だったんですけどね……」

アメリカの研究機関が発表した「収入と貯金の幸福度」を表した図を見てもわかるとおり、「お金がもたらす心の安求」は限定的なのだ。やみくもに上を目指すよりも、中流維持に心血を注ぐことが、格差拡大の現代社会においては最善なのかもしれない。


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